おはようございます。
ふかつ動物病院スタッフ、看護師の古川です。
毎日30度近い日が続いていますね。
ジメジメ、ムシムシのこの時期、マスクも手伝って息苦しい日々ですが、お変わりございませんでしょうか^^;
わが家では、最近にゃんこ達が溶けそうになっています…

暑い日になると、そこらへんにぽつぽつと落ちています(´∀`;笑
冷たい床や畳や冷感ラグの上や…動線お構いなしなので、飼い主が避けて通る日々です(^^;)
さて今日は、この蒸し暑い季節に注意していただきたい「熱中症」のおはなしです。
毛皮に覆われているわんちゃんやねこちゃんは、人と違って、基本的に汗を出して体温調節をすることができません。
わんちゃんは、舌を出してハァハァと呼吸しているのを見かけるかと思いますが、この「パンティング」という呼吸で、唾液を蒸発させて体温調節をしています。
かたやねこちゃんは、パンティングはほぼしません。
冷たい床のようなひんやりしたところに寝転んで体温を下げたり、身体を舐めた時に水分が蒸発する「気化熱」で体温を下げると言われています。
もし、ねこちゃんでパンティングが見られた場合は、激しい運動後などのかなり興奮した後で一時的なものなら心配ないですが、続く時は危険な状態の場合があります。
【熱中症になると…】
体温が40度以上になり、呼吸の乱れ、よだれ、嘔吐・下痢、ふらつきなどが見られます。
悪化すると、チアノーゼを起こして舌や口粘膜が青紫色になったり、痙攣、さらに進行すると、脈拍が徐々に弱くなり、呼吸不全を起こしたり、意識が薄れるなどのショック症状を起こし、死に至る危険性があります。
【特にご注意を】
わんちゃんですと、パグ、シーズー、ポメラニアン、チワワなどの種類の子、猫ちゃんですと、ペルシャ、ヒマラヤン、エキゾチックショートヘアーなどの種類の子は熱中症に罹りやすいと言われています。
また、長毛種、高齢、肥満、体調を崩している場合なども注意が必要です。
【暑さ対策をしましょう】
<室内>
エアコンを快適な温度に設定し、湿度にも注意しましょう。
その子その子の状況に合わせて調節してあげてください。
また、常に新鮮なお水が飲める状態にしてあげましょう。
留守にされる時間が長い場合は、多めに何ヶ所か置いてあげてください。
ケージで過ごしている場合は、直射日光や冷房の直風が当たらないよう、置き場所に注意してあげましょう。
クールマットなどのひんやりグッズを使ったり、自分である程度調節ができるように、ベッドや毛布などを置いてあげてください。
ねこちゃんが高い所(タワーの上、たんすの上など)を好む場合は、熱気がたまりやすいので、サーキュレーターなどを使ってエアコンの風を循環させてあげましょう。
<室外>
ハウスを涼しい場所に設置し、サンシェードなどを使って日陰を作りましょう。
風通しのいい場所、かつコンクリートよりも土や芝生の上が最適です。
飲み水がなくなってしまわないよう、多めに何ヶ所か置いてあげてください。
【お散歩・外出時の注意】
◎お散歩は朝夕の涼しい時間帯に出かけましょう。
必ずお散歩前に地面を触って確認してみてください。
アスファルトは思ったよりも高温になり、熱中症はもちろん、肉球の火傷の危険性があります。
暑さ対策グッズを活用して、快適にお散歩しましょう♪
こまめな飲水も忘れずに^^
◎誰も乗車していない車に置いていくことはやめましょう。
たった数分でも危険です!
(夏だけでなく、春や秋も注意が必要です)
興奮して熱がこもってしまい、熱中症になる恐れがあります。
もし、車を離れる場合は、エアコンをつけて、どなたか一緒に乗車していると安心です。
【もし熱中症になってしまったら】
すぐに涼しい場所に移動し、身体を冷やして体温を下げましょう。
身体に水をかけ、地肌まで濡らすか、濡れタオルを身体にかけます。
扇風機などで風を送り、喉元、脇、後肢の付け根などを濡れタオルで冷やしましょう。
こまめに交換しながら、体温が下がるまで続けます。
保冷剤を使用する場合は、タオルなどにくるんでから使ってください。
可能であれば体温を測って、(肛門に体温計を入れて測ります)38度程度まで下がったら冷やすのをやめましょう。
冷やしすぎもよくありません。
意識がある状態でしたら、スポーツドリンクを2倍に薄めたもの、もしくは水を与えて下さい。
意識がない状態ですと、病院での点滴が必要になります。
熱中症になったら、まずは冷やすことと、水分補給、その後病院にご連絡をお願い致します。
これから暑さ本番かと思いますので、対策をして快適に乗り切りましょう(´▽`)/
