2019.08.26更新

おはようございます。

ふかつ動物病院スタッフ、看護師の深津です。

 

一雨ごとに、何となく夏の終わりを感じますね。

空が高くなっていたり、風が涼しくなっていたり。

 

真夏の頃はいつまでもこの暑さが続きそうでグッタリしていましたが、少しずつ過ごしやすくなってきました(^^)

皆さまお変わりございませんか?

 

 

 

さて今回は、ナメクジ駆除剤の中毒についてのお話です。

 

梅雨から夏にかけて、じめじめした季節にはよく見かけるナメクジ。

大切に育てている植物の茎や葉、そして花を食害されてしまうこともありますよね~(><)

当院でも、パンジーやビオラの花をかじられてボロボロにされ、悲しい思いをした事もあります。

 

そんな時に、庭の植物たちを守るために使用する「ナメクジ駆除剤」。

うちにもあるよ、という方もたくさんいらっしゃるかと思います。

 

ですがこれが、わんちゃん、ねこちゃんたちにとって、中毒症状を引き起こす薬剤が入っていることがあるのをご存知ですか?

 

 

20190826_1_ふかつ動物病院 糸島 いとしま 犬 猫 動物病院

 

 

ナメクジやカタツムリの駆除剤に使われる主成分には、大きく分けて「燐酸第二鉄」と「メタルアルデヒド」の2種類があります。

 

燐酸第二鉄は、動物への強い影響はありません。

 

ですが、「メタルアルデヒド」は中毒成分なので注意が必要です。

ですので「ナメクジ駆除剤を食べてしまった!」という場合、どの成分が入っているのかが重要になってきます。

 

 

メタルアルデヒドは胃腸からの吸収率が高いです。

吸収後、胃の中でアルデヒドや酸へ変化します。

 

摂取して1~3時間以内に、よだれなどの軽い場合から嘔吐、下痢、血圧下降、頻脈、呼吸抑制、高熱に加えて、痙攣などの重篤な症状まで引き起こします。

 

致死量はさまざまな説があるようですが、わんちゃんもねこちゃんも体重1kgあたり10mg以上を摂取すると非常に危険だと言われています。

 

20190826_2_ふかつ動物病院 糸島 いとしま 犬 猫 動物病院

 

上記のナメクジ駆除剤を見ていただくと、左上に6%のメタルアルデヒドが入っているという記載がありますね。

(青い波線をひいている所です)

 

つまり1gの駆除剤の中に60mgのメタルアルデヒドが含まれている計算になり、この1gという量は6kgのわんちゃん、ねこちゃんの致死量なんです。

 

 

1gがどれくらいの量かというと・・・

 

20190826_3_ふかつ動物病院 糸島 いとしま 犬 猫 動物病院

 

↑たったこれだけです。

 

20190826_4_ふかつ動物病院 糸島 いとしま 犬 猫 動物病院

 

ほんの少しの量ですよね。

 

これは致死量ですので、中毒症状を起こす中毒量はさらに少ない量になります。

 

わんちゃん、ねこちゃんが間違って口にしないよう注意が必要ですが、もしも食べてしまった場合には、身体に入ってしまったメタルアルデヒドに対する治療をしなくてはいけません。

 

メタルアルデヒドには解毒剤がありません。

なので点滴をして、できるだけ早く身体の外に出す(尿中に中毒物質を出す)ことが大切になってきます。

 

 

お外に出るねこちゃんや、お散歩で拾い食いをしてしまうクセがあるわんちゃんは特に気を付けて下さい。

 

そしてご家庭で使われるナメクジ駆除剤は、比較的無害な「燐酸第二鉄」を主成分とするものを使用しましょう。

 

20190826_5_ふかつ動物病院 糸島 いとしま 犬 猫 動物病院

 

涼しくなってきましたが、まだまだナメクジ・カタツムリが多い時期です。

どうぞお気を付け下さい。

 

 

 

 

投稿者: ふかつ動物病院

2019.08.19更新

皆さまおはようございます。

ふかつ動物病院スタッフ、看護師の古川です。

 

曇り空で少し涼しく感じますね。お変わりございませんか?

 

今日は猫白血病のおはなしです。

 

猫白血病とは?

一般的に若い猫ちゃんに発症することが多い感染症です。

感染すると免疫力が下がり、様々な病気にかかりやすく、治りにくくなります。

発熱、元気・食欲の低下、貧血、口内炎、リンパ節の腫れなどの症状が出ます。

感染しても発症せず、症状が出ない場合もありますが、初期症状が重度ですと、持続感染になりやすく、20~30%の確率でリンパ腫や白血病など、致命的な病気を発症します。

猫ちゃん同士は感染しますが、人やわんちゃんには感染しません。

 

【感染経路】

唾液、涙、糞尿などに含まれたウイルスが、食器やトイレの共有、けんかなど、陽性の猫ちゃんとの長時間に及ぶ濃密な接触によってうつります。

もし、メスの猫ちゃんで妊娠している場合は、流産や死産になってしまうことが多く、無事出産できても、乳汁やグルーミングによって感染し、早期に亡くなってしまうことが多いようです。

ある調査では、ノミがウイルスを媒介する可能性があるという報告もあるようなので、ノミの定期的な予防も大切ですね。

 

【検査】

白血病に感染しているかどうかは、血液検査で調べることができます。

猫ちゃんを保護した時、既に猫ちゃんを飼っていて新しく猫ちゃんを迎える時、他の猫ちゃんと接触・けんかした時などは検査を受けましょう。

潜伏期間が2~4週間(まれに8週間)ありますので、検査を受ける時期についてはご相談下さい。

 

【治療・予防】

今のところ、ウイルス自体を減らすような治療はありません。

もし、感染していることがわかったら、ストレスをかけないように気をつけ、不妊去勢をして、室内飼育と栄養のある良質な食生活を心がけましょう。

感染しても長生きする猫ちゃんも少なくありません。

 

20190819_1_ふかつ動物病院 糸島 いとしま 犬 猫 動物病院

 

猫白血病は予防できる病気です。

予防としては、室内飼育をすること、不妊去勢をすること、感染猫ちゃんとの接触を避けること、また、ワクチンを接種すると、もし感染した場合に100%ではありませんが、症状を抑えることができます。

ワクチンは、初年度は2~3回、その後は年に1回の追加接種が必要です。

ワクチンの種類は、生活環境などによって変わりますので、詳しくはご相談下さい。

 

20190819_2_ふかつ動物病院 糸島 いとしま 犬 猫 動物病院

 

病気を予防して、健康で快適に長生きさせてあげましょう(^ー^)

 

 

 

 

投稿者: ふかつ動物病院

2019.08.12更新

おはようございます。

ふかつ動物病院スタッフ、看護師の深津です。

 

 

真夏の日差しのパワーに圧倒される毎日ですね(^^;)

早朝の4時・5時台あたりは、外はひんやりしていて気持ちがいいですが、6時を過ぎるともう汗が出てきますね。

皆さま体調崩されていませんか?

 

 

今回はわんちゃんの嗅覚についてのお話です。

 

わんちゃんの五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)の中で、もっとも高い能力があるのが嗅覚です。

 

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わんちゃんの嗅覚は、人の100万倍~1億倍優れていると言われています。

匂いを感じる嗅覚細胞の数が、人が約500万個あるのに対して、わんちゃんは1億2000万~3億個あるといわれています。

また匂いを伝達する嗅神経と、それに反応する脳もとても発達しています。

 

かぎ分ける匂いによって得意・不得意があるため倍率には幅があり、一般的には、植物であったり、自然界には存在しない化学物質などに対しては鈍感で、生きていく上で必要な匂いである、動物の発する有機物の匂いには敏感だと言われています。

 

そして鼻の短い犬種(パグ、シー・ズー、ブルドッグ等)よりも鼻の長い犬種(シェパード、ビーグル、ダックスフンド、ドーベルマン等)のほうが、匂いを集める能力が高いです。

 

 

「人よりも100万倍嗅覚が優れている」というと勘違いしそうなのですが、人が1メートル離れた距離から嗅ぎ取ることのできる物質を、100万メートル(1000km)離れていても嗅ぎ取れる、ということではありません。

また、人の100万倍強く匂いを感じているわけでもありません。

 

空気中に漂っている匂いの分子が100万分の1でも、その匂いをキャッチできる、という意味です。

 

実際に警察犬は、人の靴裏から染み出した足裏の汗のニオイを察知し、地面に付いたその微量なニオイを追って目標となる人を探し出すそうです。

すごい能力ですよね!

 

 

嗅ぎ分けられる匂いの種類はなんと約30億個以上!!

そしてその匂いをインプットし、次に匂いを嗅いだ時には、記憶の中からその匂いだけを照合し識別することができるんだそうです。

 

 

ちなみに老化とともに、聴覚や視覚が衰えても、嗅覚はしっかりと機能していますので、耳が遠くなったり、白内障などで視力が落ちてしまっても、日常生活において大きな支障がでることはあまりありません。

逆に匂いを頼りに情報を得ようと、より嗅覚が鋭くなる子もいます。

 

 

 

そして、わんちゃんにも好きな匂い、嫌いな匂いがあります。

好きな匂いは、家族、血液、体液、肉、獲物、群れなどの匂い。

 

好きな匂いに「家族」が入っているのって嬉しいですね(^^)

 

人の体臭である酢酸、吉草酸(きっそうさん)、アンモニアの3つには特に優れた能力があり、体臭で自分の大好きな飼い主さんを見極めているそうですよ~。

ちなみに飼い主さんの靴下のニオイも大好きなのだとか・・・(ノ゚ο゚)ノ!?

 

 

そして嫌いな匂いは刺激臭です。

具体的には、酢、アルコール、タバコ、化学物質、かんきつ類、香辛料など。

全体的に刺激の強いものばかりですね。

不快に感じなくても、人の嗅覚でも気付けるような強い匂いです。

 

 

 

ちなみにねこちゃんはというと、人の数万倍~数十万倍の嗅覚があるとされています。

 

わんちゃんもねこちゃんも、人よりも優れた嗅覚を持っているんですね!

 

 

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わが家のにゃんこ、ふわを見ていると、とてもそんな風には見えませんけれども・・・ね 笑

 

 

 

 

投稿者: ふかつ動物病院

2019.08.05更新

皆さまおはようございます。

ふかつ動物病院スタッフ、看護師の古川です。

 

8月になりました。毎日うだるような暑さですね。

皆さまお変わりございませんか?

 

わが家はエアコンをフル稼働させ、みんな元気に過ごしております。

 

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ハルは最近の暑さでちょっとツラそうですが、元気にしています(^^)

 

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れんはダンボールが好き♪いつも頭だけ出しています 笑

 

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らんは誰にも邪魔されない布団でゆっくりと♪

 

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しょうとらいは爪とぎベッドで仲良くお昼寝(*^^)'-'*)

 

 

さて、もうすぐお盆を迎えます。

前回のブログでもお伝えしましたが、お盆前後はお取り寄せ商品の注文ができません。

いつも決まったフードを注文されている方は、お早めに注文をお願い致します。

到着にお時間がかかる商品は、お盆明けのお渡しになる場合もございますので、ご了承下さい。

常備薬のある方もお早めにお越し下さい。

 

当院は、13日(火)~15日(木)の3日間休診、16日から通常通りの診療です。

 

まだまだこれから暑い日が続きます。外出時はもちろんのこと、室内でも暑さ対策とこまめな水分補給、休息をとって暑い時期を乗り切りましょう!

 

 

 

 

投稿者: ふかつ動物病院

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